大雨~弾ける笑顔~

先日のことです。

仕事からの帰り道、突然、大雨が降り始め、

あっという間に前方が真っ白になりました。

 

激しい雨に、ワイパーが追い付かず、

前がかなり見づらくて、

自然と体勢が前のめりになっていきました。

信号待ちの間、ふと歩道の方に目をやると、

4人の女子校生が傘もささずに、 

「きゃー!!」と声を上げながら、

ずぶ濡れになって走っています。 

なんとも微笑ましい光景。

少し走ったところで、一時雨宿りの4人。

髪の毛から滴る雨を手ではらいながらも、

スマホを取り出して、4人で肩を寄せて

写真を撮っているのです。

そして、

「あはははははー!!!」と

笑いあっていた彼女たち。

ずぶ濡れの自分たちも最高の記念なんでしょうね。

素敵な関係性だなあ…

格好つけなくても、

ありのままの自分を出し合える関係性…

なんて素敵な笑顔なんだろう。

彼女たちの弾ける笑顔からは、

なにかものすごいエネルギーを感じました。

青春という言葉を象徴するかのような、

この場面に遭遇したおかげで、

その後の帰り道は大雨と渋滞にも関わらず

気分が良かった私です。

 

 

でも、この多感な時期は、

抱えているものも大人の想像を超えることが、

しばしばあるのではないかと思うのです。

一見、何も問題なさそうに見えても、

本人も気づかないような心の奥底で

くすぶっている種火があったりもします。

少し風が吹けば、大火事にもなり得ます。

先日、出会ったあるお母さまから、

「娘が急に部屋から出てこなくて」

というお話があったのを思い出しました。

いつも笑顔を絶やさず、「私、頑張るから」

と言って過ごしていた娘さんだったとのことです。

 

 

夢や希望を持って毎日の生活を送っていたところ、

何かをきっかけに、

その夢や希望が絶たれてしまいそうな出来事が

大人の知らないところで起こっているのかもしれません。

青春時代を過ごす青年期の若者たちが、

翌年の春を迎え、

また青春時代を過ごすことができるためには、

家族を含めた周囲の大人の支えは絶対的に必要です。

大火事になる前に

気づいて、そっと種火を消せるような、

そんな大人でありたいなと、私は思います。

 

 

4人の彼女たちの翌年の春が、

どうか穏やかに訪れますように…

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